Vaio PhoneとOEMとODMについて
今回のVAIO Phoneの騒動の際に良く耳にするODMとそれに関連してOEMという言葉について調べてみました。
■OEMとは
OEMとは「Original Equipment Manufacturing」の略で委託元のブランドで製品を製造する事です。
製品の設計等は委託元が行います。
設計等のノウハウを持っているものの、生産力が無いようなメーカーが技術力が優れたメーカーに自社で設計した商品を製造してもらうような形態をOEMといいます。
自社で工場を持っていない、持っていたけど売却してしまった、というようなメーカーが利用します。
HTC J butterflyで日本でも有名なHTCなんかは昔は有名なOEMメーカーだったような気がします。
OEMの頃は評判良かったのですが、自社ブランドで製品を作り始めてから評判が芳しくないのは、やはり設計周りのセンスが無いからなのかなと思ったりも。
■ODMとは
ODMとは「Original Equipment Manufacturing」の略で委託元のブランドの製品を、設計・製造する事です。
製品の設計等も委託されたメーカーが行います。
製品のノウハウを持っていない、または持っていたけど人員整理しちゃったようなメーカーが新たに、または再度その製品に参入する際などに利用します。
iPhoneを製造している「Foxconn」やVAIO Phoneを製造した「Quanta Computer」あたりが有名なODMメーカーです。
設計・製造するといっても一から行うと手間暇もかかり料金も上がるのでそういうケースは非常に稀で、大半は既にカタログ化されている製品から気に入った物を委託元が選び、カスタムするという形態が多いようですね。
製造能力どころか設計能力すら無いメーカーが商品を出せるというメリットはありますが、どれも同じような製品になるというリスクが非常に高いです。
■諸々まとめ
製造するだけなのがOEM、設計製造がODMという事です。
今回VAIO Phoneが面白いぐらい叩かれているのはODMメーカーを使ったからというわけではなく(実際iPhoneは毎回ODMで作られていますが叩かれていませんし)「カタログから適当に選んでろくに手も入れてないような製品にVAIOの名を冠して出してしまった」事が理由でしょうね。
「お前らVAIOって名前が付いたらなんでも買うんだろ」的なユーザーを見下した思惑が透けて見えるから「馬鹿にするな」となったんでしょうね。
日本通信から出ると聞いた時から嫌な予感はしていましたが、まさかここまで見事に予感を的中させてくれるとは、日本通信おそるべしです。