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Business Media 誠:神尾寿の時事日想:「スマホに乗り換えて良かった」と言わせるために を読んだけどユーザーの方を向いてないキャリアに実現は難しいと思った

   

「誠」に掲載されている神尾氏のコラムを読んでみました。
以下のように書かれています。

通信キャリアからすると、スマートフォンを普及させることには「てっとり早くデータARPU(Average Revenue Per User、顧客収益平均)を上げられる」というメリットがある。

Appleの「iOS」やGoogleの「Android」などスマートフォンOSは、システムやアプリが自動的かつ断続的に通信を行う。極論だが、ユーザーがスマートフォンを一切操作しなくても、電源が入っているだけで通信が行われ、パケット料金が発生するのだ。そのためケータイの時のように「ユーザーがメールやブラウザの利用を控えて、通信料金を節約すること」が難しい。たとえ2段階定額の料金プランに加入していても、日常的にスマートフォンを使っていれば、ほとんどのユーザーが定額プランの上限額に達してしまうのである※。ケータイでは月々のデータ通信料金の支払額が2000~3000円だったユーザーでも、スマートフォンに移行すると、「利用スタイルをまったく変えなくても」月々の支払いが定額プランの上限額である4410~5980円に底上げされるのだ。

引用元: Business Media 誠:神尾寿の時事日想:「スマホに乗り換えて良かった」と言わせるために――3キャリアの戦略・夏の陣 (2/5).

この記事でも書かれているように、スマートフォンに乗り換えたくないというフィーチャーフォンユーザーってかなりいると思います。

しかしdocomoなんかはフィーチャーフォンの新機種を出さないなど、ユーザーから選択肢を奪って、追い込み漁のごとく半ば強制的にスマートフォンに移行させ、使用料金を多くむしりとろうとしています。

神尾氏は記事中触れていませんが、個人的にスマートフォンを提供する体制としておかしいと思うのは「何も操作していないのに勝手に通信をして料金を上限まで持っていってしまうOSやアプリの挙動」よりも(もちろんそれもおかしいですがスマートフォンという製品の性質上ある程度仕方ないと考えています)「その程度の通信で上限まで行ってしまう携帯キャリアの料金プランの値段設定」だと思っています。

本来であれば、何もしていない状態で行われる通信分ぐらい、無料にして当然です。
それはキャリアが提供している端末の、OSの都合で発生している通信で、ユーザーが望んだ物ではないのですから。

そんな無茶言ってやるなよ、と思う人もいるかもしれませんが、実はさほど無茶なことでもありません。
例えば「Xiのデータプラン2 にねん」を例に考えてみると、定額範囲の通信料の上限は7G。
それに対して定額の上限の6510円に達するまでのデータ通信料はたったの24.3メガです。

これを1Gで切ってグラフにしてみるとこんな感じ。(2回クリックで大きくなります)

7Gまででグラフにするとこんな感じ。(2回クリックで大きくなります)

WS000024

あらためてきちんとしたグラフにするとこの天井が24.3メガというパケットの価格設定がいかに異様かわかると思います。

私は上限7Gだったら7Gまでゆるやかな傾斜になるような値段設定にするべきだと思います。
この値段設定からは「とにかく定額取りたい、でもそれ以上はあまり使わないで」というキャリアの意図が透けて見えてきます。

それが無理なら、せめて最初の1Gぐらいまでゆるやかな傾斜になるような値段設定は出来ないのか?という気になってきませんか?w

そうでないと、パケットの節約なんかする意味ありませんし、どうせなら上限近くまでジャンジャン使わないと損じゃん、と思う人の気持ちもわかります。

Docomoに限らず、携帯キャリアはコンテンツの付加価値で今後ユーザーからお金を取りたいようですが、その前にまずこのあたりのおかしな値段設定を何とかするべきだと思います。

正常な回線料金の上でコンテンツを提供し、コンテンツの価格にそのコンテンツを利用するための回線使用料を含める。
こういう健全な形でコンテンツを提供しようというのであれば、私には何の文句もありません。

こんな感じで色々と文句いってる筆者のblogはこちらです。
このグラフの元ネタの記事を載せているblogの記事迫り来るパケット定額制の幕切れ

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